Jazz Word た行 - 東京ジャズクラブ346 - TOKYO JAZZ CLUB 346 -

TOKYO JAZZ CLUB 346
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Jazz Word た行

Jazz Word
【タ】
ダイナミクス dynamics
音の強弱。

タイム time
拍子。

タンギング tonguing
管楽器奏法で、舌の使い方。息の吹き口(マウスピース)に舌を当てたり離したりしながら、吹き込む息の最を調節する。音符1個に対し、1回のタンギングを行なうことをシングル・タンギング、2回をダブル・タンギング、3回をトリプル・タンギングという。
【チ】
チェイス chase
追跡という意味から転じて、アドリブのかけ合いのことをいう。ふたり(またはそれ以上)の演奏者が、8小節または4小節のアドリブを交互に繰り返すこと。4小節を繰り返す場合は「フォーバース」、8小節の場合は「エイトバース」ともいう。ドラムとほかの楽器が入れ替わりで交互に演奏することが多い。ジーン・アモンズソニー・スティットワーデル・グレイデクスター・ゴードンのテナー・バトルは有名で、チェイスをふんだんにきくことができる。なおチェイサーというのはステージ音楽用語でこれとは関係ない。

チューニング tuning
調律、調弦すること。基準となる音はA4音(ハ長調のラ)で、これを440ヘルツに合わせるのが標準とされる。

チューン tune
曲。節回し。調子。調子を合わせること。

チョーキング choking
ギターの奏法のひとつ。押さえた弦を絞る(choke)ようにフレットと平行に動かしながら音を出す方法を指す。音程が変わる効果を生む。英語では「ベンディング(bending)」が一般的。

チョッパー chopper
ギター(主にべースギター)の奏法。弾き手の親指で弦を叩いた(chop)り、人差し指で弦を軽く持ち上げてはじいたりする方法。英語では「スラップ(slap)」が一般的。
【テ】
ディキシーランド・ジャズ dixieland jazz
ディキシーランドは米国南部諸州の通称であるが、ジャズではニューオリンズ・ジャズおよぴシカゴ・ジャズを包含する一つのスタイルの名称になっている。リズム隊はべース(またはチューバ)、ドラム、ギター(またはバンジョー)にピアノで、その伴奏にのってトランペット、トロンボーン、クラリネットの三本の管楽器が演奏するのであるが(ときにはもっと大きな編成や変則的な楽器の組み合わせもあった)、トランペットはシンコペーションを多く用いたメロディーのフェイクを、トロンボーンは低音の動きの強調と中声部を、クラリネットは装飾的またはアルペジオ的な音形を受け持って同時に即興的に演奏するので、役割りが決まっているとはいうものの予想のつかないガチャガチャとした音のぷつかり合いが常に見られ、これがディキシーランド・ジャズの魅力の一つの要素になっている。以上は「スタイル」としてのディキシーランド.ジャズについて少し説明したのであるが、.専門家はもう少し狭い意昧で定義する。すなわちニューオリンズで演奏されたジャズのうち黒人たちが演奏したものを「ニューオリンズ・ジャズ」、オリジナル・ディキシーランド・ジャズ・バンド(ODJBと略す)以降の白人たちの演奏によるものを「ディキシーランド・ジャズ」と呼ぷ。

ディスコグラフィ discography
その音楽家がそれまでに発表してきた作品のリスト。

ディストーション distortion
電気信号に対して電気的な負荷をかけると「ゆがみ」や「ねじれ」が起こる現象を指す。転じて、電気装置のついた楽器で、音のひずみが出ることをいう。また、こうした現象を意図的に発生させる装置(エフェクター)もある。

ディレイ delay
電気回路を利用して、わざと発生源から音を遅らせて、エコーのような効果を出すこと、たはその装置(エフェクター)。

テーマ theme
曲の中心、主題となる部分やフレーズやメロディ。ジャズのテーマはポピュラー・ソングを使ったものでもオリジナルなものでも、小節数がはっきりしており、その1回分を1コーラスという。それと同じ小節数のアドリブをしたり、編曲上の変化をつけて繰り返したりして曲が構成される。従ってクラシックのようにテーマのおわりがボケていたり、テーマが複数であったり、あるいはテーマの展開が別に作られたりすることはない。

テヌート tenuto
次の音を出す寸前まで十分に音を保たせる奏法、またはその指示を意味する音楽用語(イタリア語)。

デュオ duo
二人組。二重唱(奏)、二重唱(奏)曲。

テンション tension
緊張感。音楽では、緊張感を表現するために基本コードの上部に音を付加した状態を指す。ジャズを構築するための基本的なコード理論。テンション・ノートともいう。大ざっぱに言えば、クラシックの調性音楽ではすべての音を和声音と非和声音とに分けるが、ジャズではコード・トーン(またはコーダル・ノート)とテンションとアヴォイド・ノートの3種に分ける。このようにテンションとは和音を積み重ねていって、9度、11度、13度の音のうちもとの和音の響き、機能を損なわず、快い刺激感を附加するものをいう。テンションの後続音、ディミニッシュト・コードのテンションと調との関係などぱジャズ理論で研究されている。

テンポ tempo
曲の速さ。イタリア語で「時」の意。
【ト】
トゥッティ tutti
演奏者全員が演奏すること、またはその指示を意味する音楽用語。主にビッグバンド、オーケストラに用いられる。「キメ」とも。

トゥー・ビー卜 two beat
2拍子のことであるが、ジャズではスウイング期まで(1945年まで)の基礎リズムの名称である。トゥー・ビートにはニューオリンズ・ジャズの初期のように1拍、3拍に重きを置くものと、スウイング期のように2拍、4拍を強調するものとがある。

トゥーファイブ two-five
代表的なジャズのコード進行。「トゥファイブ・モーション」とも。あるキーの2度のコードと5度のコードをつなげることを指す。「これを使えばジャズになる」という意見と、「これを使わないようにしなければこれからのジャズはありえない」という意見がある。

トーナリティ tonality
調性。メロディやコードが、ある音(コード)を中心に秩序をもって展開していくこと。無秩序な調性は「アトーナリティ(atonality)」。

トニック tonic
主音。調の音階の第1音。トニックの上にできる和音を「トニックコード(tonic chord)」と呼び、これがその調の中心となる機能をもつ。

トラ
エキストラ(extra=extraordinaryの略)を省略したミュージシャン用語。「臨時雇い」の意から、メンバーの代役を指す。

トリオ trio
三人組。三重唱(奏)、三重唱(奏)曲(団)。17世紀のバロック音楽では三声部の楽曲がほぼ完成し、ほとんど同じ音域の上二声と通奏低音部で演奏された。用いられた楽器は、上二声にヴァイオリンやヴィオラ、フルート、オーボエなどの管弦楽器、低音はハープシコードやオルガンなど。クラシック音楽ではこれが踏襲されて、ピアノトリオという場合にはピアノとヴァイオリン、そして低音を補強する旋律楽器としてバロック時代から用いられてきたチェロが入ることが多い。ジャズでは当初、ビッグバンドのリズムセクションのなかのピアノとギターとべ-スが優勢だったが、ピアノとべースとドラムスのコンビネーションが一般的に用いられるようになって、現在に至っている。

トリル tril
2音をすばやく演奏・歌唱すること、またはその指示を示す音楽用語。

トレモロ tremolo
1音を震わせて発音させること、またはその指示を示す音楽用語(イタリア語)。ギターなどの弦楽器では、楽器に弦を震わせるアームなどの装置をつけて、弦を張ったり弛めたりすることによってピッチを変化させ、音を震わせることができる。

ドンカマ doncama
リズムガイド。リズムマシンによるメトロノーム信号が用いられることが多い。KORG社が1963年に発表したリズムマシン「Doncamatic(DA-20)」が語源。
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